●高金利時代の不動産投資
 シティの需要と供給に焦点を置き、現在のマーケット及び今後の展開を
 想定しながら「元本保証型の不動産投資」を考察する

ホテルプロジェクト?

オークランドシティ・ホテル・ホブソンの誕生


さて、その需要に応えるべく、トニーテイグループはスカイタワーから徒歩3分のホブソンストリートにホテルの建設を2003年9月に計画、予定通り今年10月に着工となった。
完成予定は2007年である。
ホテル完成後、リース方式でグループ会社が30年リースで一括借上げ、収益をユニットの投資家に分配(一括借り上げ保証)する。ホテル建設、ホテル運営、建物管理も施工会社である同グループが行うので長期間に渡る安定投資として注目したい。

一括借上げ10年間、年8%の家賃保証、更に10年後の元本保証までセット
12月1日現在、同社から提案されている条件は次の通り。

 1. ホテル営業スタートから10年間、8%の家賃を確約
 2. 投資家には年間10日間のフリーステイを確約
 3. 10年後、申し出により購入時の金額で買取り保証を希望により付加
 4. ユニットの最低価格は$148,000から
 5. ユニットとは別にホテル仕様の家具・調度品の購入が必要



元本保証と家賃保証を巧く利用するコツ


リース期間中でも第三者に転売する事も可能であることは勿論だが、10年後に不動産価格がどう変動するかは誰も予想は不可能。キャピタルゲインは売却時のタイミングが大きく左右するが、同額での買取り保証は言い換えればキャピタル・ロスのリスク回避として心強い。トニーテイの信用度は主要銀行に問い合わせてみよう。

NZ居住者の場合は、この長期固定家賃(一括借上げ家賃方式)を節税ツールとして大いに巧く活用したい。
また非居住者なら、渡航費や滞在費の一部を経費として、毎年のニュージーランドステイ費用の節約にも活用したい。
ホテル完成は今から約2年後。先ず部屋を抑える為の頭金を用意、為替の動向を見ながら、無理のない長期投資計画の策定は一考の価値大と考える。


長期固定家賃を提供できる投資物件は他にあるのだろうか?

元本保証まではないものの、一括借上家賃保証をセットした物件は勿論ある。
それは、政府管轄のハウジングNZが分譲しているステートハウス。
端的に言えば低所得者層に供給する為に政府が建設する国営賃貸住宅だ。
ラジオCMが盛んに流れているので、ご存知の方も多いだろう。
しかし、CMコンテンツが興味深い。「テナントによる物件のダメージ」についての表現が大変曖昧である。


デベロッパーとしてのトニーテイグループとはどんな会社なのだろう

同社は1989年に設立され、現在オークランドを代表するデベロッパーの一社であることは6月号のMetro誌でも紹介された。マスタービルダーの会員であることは勿論、ハウス・オブ・ザ・イヤー(グランプリ)を2年連続で獲得、各カテゴリーのアワードも毎年連続受賞している実績を誇るデベロッパーである。
これまで手がけたプロジェクトは計画通りに完成し、これまで計画途中で中止になったりキャンセルしたケースはない。
現在、ホテルの他に、アルバニー、Kロードで2件のプロジェクトが進行中である。


デベロッパーが何故、ホテルを建設するのか

ウィークリーマンションのニーズがどんなに高くとも、その運営方式全てを一般の不動産代理店が執り行う事は実務上不可能なのである。
理由は単純、3ヶ月以上住めないテナントはテナントとして扱わないきらいがあるからだ。

同社の顧客である投資家の殆どはリピーターと言って過言ではない。それはオークランドの開発をこれまで手がけてきたデベロッパーであるからこそ、短期滞在者のニーズと投資家のニーズをマッチングさせようとする狙いが交錯していると考える。
つまり、ハード(建物)を提供するだけではなく、ソフト(運用)の重要性を認識している。不動産投資のスタイルは様々であってよいが、CBDにおいては若干の軌道修正を狙っているとも思える。

デベロッパーの仕事は通常、建物が竣工してしまえば終わりであり、ニュージーランドの場合、新築アパートメントの保証期間は30〜90日のみである。保証期間以降はアパートが組織する管理組合(ボディーコーポレート)で維持するのが通例。
その常識を打ち破る挑戦が今回のホテル投資物件と言っても過言ではないであろう。
ホテルが建設できるとしても、ホテルの経営は異なる分野の仕事…
NZには一つのプロジェクトが完成すると会社をクローズさせてしまう企業体が多い中、タイムレス・デベロッパーという姿勢を貫いている。

Auckland City Hotel, Parnell
同ホテルは旧鉄道駅前に建つオークランドのエコノミーホテルの老舗的存在であり、欧米からの旅行客で年間を通じて賑わっている。稼働率は年間を通して95%を超え、日本の団体旅行様ご用達のホテルのそれとは比べものにならない。
(URL: http://www.aucklandcityhotel.co.nz
昨年、同ホテルはグループ会社となったことにより、ホブソン・ストリートに建設されるホテルは同ホテル系列となる。
グループ内でホテル運営が行える理由はこのホテルにあるのだ


クレジッドカードでの支払いもOK

トニーテイグループには融資をアレンジするファイナンスカンパニーも仲間入りし、かねてから日本から旅行で来られた旅行者から要望の強かったクレジットカードによる支払いにも対応している。旅行に多額の現金の用意がない場合、申込金の支払いは勿論、15%相当分の支払いも海外送金が容易でない場合に利用価値が高い。


お断り:本コンテンツは2004年12月1日現在のNZ不動産について記しております。


次回の予告: 「どうしようマイホーム」


日本語による無料コンサルティング
筆者及び、トニーテイグループでは投資プランの提供、市場動向を主眼としたい個人及び団体視察(有料)、オークランドでの賃貸ビジネスのご相談、住宅購入、注文建築、土地の有効活用等、様々なニーズに合わせたご相談を承っております。
先ずは30分間の無料コンサルティングをお申し込み下さい。

また現在、オークランドシティホテル・ホブソン、ならびに年間借り上げ方式を採用したサファイア・アパートメントを分譲販売中です。

投資に関するご相談、ホテル投資に関するご質問は筆者までお申し込み下さい。
ご予約は  021-747-143 (携帯)  09-444-9060
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06.12.2004 掲載

著者紹介
そといし やよい
(Koru World Services 代表 NZプロパティコンサルタント 兼 仲介ブローカー REINZ正会員)

現在、最もアクティブなNZプロパティコンサルタント
ニュージーランド不動産を日本語で分かりやすく解説したウェブサイト「ニュージーランド不動産A to Z」の筆者。
オークランドの大手デベロッパーであるトニーテイグループの日本マーケット代表を務める傍ら、一般の不動産売買を行う仲介ブローカーとして、業界最大シェアを誇るBarfoot & Thompson Ltd. で初の日本人セールス・コンサルタントでもある。
通常のブローカーは限られた地域に限定して活動するが、刻々と変わるオークランドの広域市場を常に把握するコンサルタントであり続ける為に、あえてエリアを限定しないという厳しい課題を自身に課している。
丁寧で納得のいく説明とアフターフォローは、買い手からも売り手からも好評であり、彼女を頼るキーウィのクライアントも急増中。信頼度と期待感は更に厚くなっている。

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